ファミコンでの芸能人初起用の作品は伝説になるほどの難易度だった

古いソフトながら、今でも『伝説の難ゲー』や『伝説のクソゲー』などと語り継がれるほどの作品。ファミコン世代でなくともその名前を聞いたことがあるのではないかというほどだ。
たけしの挑戦状は1986年にタイトー(現スクウェア・エニックス)から発売されたアクションゲームで、タレントの『ビートたけし』が監修を務めた作品だ。
今では世界のたけしと呼ばれ映画界でも大成功をおさめる人物だが、その才能と同時に『奇人・変人』的な発想で茶の間を沸かせてきたたけしさん。彼の手がけたゲームとあって、そんじょそこらのアクションゲームとは一線を画していた。
「謎を解けるか。一億人。」のキャッチコピー通り、当時のプレイヤーはクリアどころか何をどうしたら先に進めるのか全くわからないまま、ソフトを封印したものだった。挑戦状とはプレイヤーに対しての挑戦という意味だ。

ゲーム中にはたけし独特のギャグがいたるところに収められていて、その代表的なものがこれだ。
ゲームをスタートするとSTARTとCONTINUEが選べるので、右に進みCONTINUEを選択する。するとパスワード入力画面が現れるのだが、ここで受付のおやじとの会話の選択肢に『おやじをなぐる』なんてものがある。とんでもない選択肢だがこれを選ぶと・・・。

「ぎゃーひとごろしーー」などと叫ばれる。ゲームでこんなリアクションはありえないが、現実世界ならば納得できる。

すぐにおやじに返り討ちに合い、なんといきなりゲームオーバーになる。しかもゲームオーバー時は『お葬式』の画面となり、ほんとに死んじゃった感満載だ。
ゲームを開始する前にゲームオーバーになるようなゲームは、たけしの挑戦状をおいて他に存在しないだろう。

STARTを選択し普通にゲームを始めると、場面は『社長室』。主人公はどうやら冴えないサラリーマンのようだ。
壁に飾ってある『愛人』の文字がなんともいかがわしいが、まあ『人を愛する』という漢語であると解釈しておこう。
また隣の絵(写真?)では見事な夕日に思いっきり雲(工場排気ガス?)がかかってしまっている。よく見るとニヤッとしてしまうネタがたくさんあるのだ。

社長に話しかけると、『辞表を出す』『休職する』『社長を殴る』『おべっかを使う』などの選択肢が現れる。
これだけでもおもしろいが、説明書やヒントなどを一切知らない状態でゲームを始めると何をしていいのか全くわからないだろう。

試しに社長を殴ってみると、警備員が何人も現れてボッコボコに殴られる。
もちろん勝つことはできずゲームオーバーになる。そんな理不尽な(笑)

ステージマップは『昭和の雰囲気』満載で、今のおっさん世代にはぐっとくるかもしれない。
このほかにも『スナック』や『映画館』など、とりあえず片っ端から入りたくなるような店がたくさんある。
クソゲーとの呼び声も高いたけしの挑戦状 その理由とは
たけしの挑戦状が名作であるという評価とともに、『クソゲー』という評価を受けてしまった理由はなんだろうか。
まず難易度が高くあっという間に死んでしまうということが挙げられるが、正確にはちょっと違う。何をすればいいのかというゲームの目的やヒントがほとんどないのだ。
実はゲーム内で超わかりにくいヒントは出てくるのだが、ヒントはゲーム内だけではなかったのだ。
俺はそのころ幼児だったので知らないが、発売当時のCMではビートたけしが実際に挑戦状をプレイしていたようだ。そのCMの中で、普通にプレイしていてはまずわからないだろうという部分のヒントを出していた。CMはたけしが『2コンのマイク』に向かって「出ろ」と言うと宝の地図が出てくるシーンと、演歌『雨の新開地』を歌うシーンの2種類があったようだ。これはゲーム攻略に重要な意味を持つ。
しかしソフト発売日前日にたけしとたけし軍団は、かの「フライデー襲撃事件」を起こしたことにより、放送されていたCMが打ち切りになったのだ。よってピンポイントでCMを見ていた世代の人以外は、このヒントを知らないままプレイすることになったわけだ。
またこのソフトには、『ポリネシアンキッド 南海の黄金』というサブタイトルが存在し、南国で宝を探すという目的であることがわかる。
しかしこれは当時を知っている人か、箱のままソフトを持っている人しかわからなかっただろう。ソフト自体にはタイトルしか書いていないのだ。なぜかむき出しのソフトの状態でしか持っていなかった俺は、当然手も足も出なかった。
ゲームの世界と現実の世界を同時に比較しながら進めていくと、なるほど納得できる謎かけもあったりする。色々な意味で伝説のソフトであることは間違いない。








































































































